2023年9月29日(金)

2023年9月29日(金)


『虹色の国』

2006年、恵みについて話をするために南アフリカの町をいくつか回った。
南アフリカは、恵みの働きを示す現代最良の手本の一つだ。

たとえば北朝鮮やイランのような国々が必死に核兵器開発を進めているが、南アフリカは核兵器を廃絶した。
そしてだれもが語るのが、そこで起きた変化という奇跡だ。

内戦と大虐殺という予想を退け、ネルソン・マンデラとデズモンド・ツツ主教は、正義でなく和解に基づく新しい方法を提案した。

自身の看守を就任演説の演壇に招き、並んで座ったばかりでなく、マンデラは、黒人の恐るべき敵であった南アフリカの白人警察官を自分のボディーガードに雇った。

そしてデズモンド・ツツの常識外れの真実和解委員会は、世界模範となった。

この虹の国の多彩さを経験するのに時間はかからなかった。

初日の夜、私は英国国教会の人々に語った。
大半が英国人の子孫の英語を話す人たちだ。

数日後は首都プレトリアで、オランダ改革派のアフリカーナの聴衆に語った。
彼らはちょうど七千人を収容する新しい建物に移ったところだった。

オランダ改革派の堅苦しい伝統を知る人々には、少し違和感があった。
オルガンはなく、見事なドラムセットがあった。

アフリカーナは、この変化によって多くのもの———権力、金、威光———を失い、アパルトヘイトを成立させたとして、多くの人々に蔑まれている。

この国から逃げ出した人は少なくなかったが、とどまった人々は従来にも増して謙虚で開放的だ。

翌日の夜、四万三千人の教会員を擁するレイ・マコリーのペンテコステ教会で話をした。
80%が黒人で、10%が「有色人種」もしくは混血の人たちだった。

カリスマ的なことを人がどう思おうが、手を叩き、「アーメン!」と叫び、スピーチの間、うなずいてくれる人たちに向かって話すほうが、私はずっと楽しい。

南アフリカの黒人が、キリスト教をこれほど広く歓迎している事実は、キリスト教信仰をこの国に持ち込んだ人たちから受けた扱いに照らしてみると、驚くべきことだ。

アフリカ人奴隷が最終的に、奴隷所有者たちの信仰を受け入れた米国とよく似ている。

God Bless You!!


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