2023年9月23日(土)

2023年9月23日(土)


『地獄の門』

エルトン・トゥルーブラッドは、イエスが教会の姿を描写するのによくお用いになったイメージ———「よみの門もそれに打ち勝つことはできません」———が、防御ではなく攻撃の比喩であることに注目している。

クリスチャンはその門を攻撃している。
そして勝利を得るだろう。
歴史のどの時点でも、悪の力を守る門は、恵みの猛攻には耐えられない。

だれがフィリピンのあの光景を忘れることができようか。
一般市民がひざまずいたとき、五十トンの戦車はまるで目に見えない祈りの盾に衝突したかのように、ガクンと止まった。

アジアで唯一、クリスチャンが多数を占めるフィリピンで、恵みという武器が暴政の武器に打ち勝った。

暗殺される直前のベニグノ・アキノがマニラでタラップを降りたとき、その手には、ガンジーの言葉を引用した演説原稿が握られていた。

「罪なき人の自発的な犠牲こそが、傲慢な暴政に対する、神あるいは人が考え出した最も力強い答えである。」

演説をするチャンスはなかったが、彼の人生———そして妻の人生———はそれらの言葉が預言的なものであったことを証明した。

マルコス体制は致命的な打撃をこうむったのだ。

元上院議員のサム・ナンが言っている。
冷戦は「核の焦熱地獄の中で終結したのではなく、東欧諸教会の蝋燭の炎の中で終結した」。

東ドイツの蝋燭を灯した行列は夕方のニュースにはあまり映らなかったが、世界を変える力になった。

まず二、三百、それから一千、そして三万、五万、最後は五十万の人々———ライプツイヒのほぼ全人口———が蠟燭を灯し、夜を徹して祈るために町に姿を現した。

聖ニコライ教会で祈禱会が行われた後、穏やかな抗議者たちは賛美歌を歌いながら暗い通りを行進した。
武装警察や兵士たちは、そうした力に対して無力に見えた。

最終的に、東ベルリンでも百万人の抗議者が同様の行進に加わったその晩、憎悪の的だったベルリンの壁は一発の弾も発砲されることなく、崩れ落ちた。

ライプツィヒの通りに巨大な横断幕が掲げられた。
「教会よ、我らなんじに感謝す。」

God Bless You!!


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