2023年9月11日(月)
『救援の支援』
世界貿易センターの攻撃から二週間後、ようやく検問所を通り抜けたとき、通りにはニューヨーカーが列をなし、短いメッセージの書かれた横断幕を振っていた。
「皆さんを愛しています。
あなたたちは英雄です。
神の祝福がありますように。
感謝します。」
運搬車が燃料で走るように、作業員たちがそうした声援を受けて走り回っていた。
それでも、その日に良い知らせを聞くことはない。
何トンもの曲がった鋼、圧縮された泥、粉々になった備品、割れたガラスなどを取り除く、途方もなく気の滅入る作業に直面していた。
けれども作業員たちは、瓦礫の山を通り過ぎるたびに声援を送る人たちの列を目にする。
それはあたかもフットボール選手がチアリーダーたちの作ったトンネルを走り抜けるようで、米国全土が自分たちの働きに感謝していることを思い起こさせた。
私たちの乗った救世軍のバンも、何度か大声援をもらった。
バンの先導をしてくれた救世軍の士官モイゼ・セラーノは、ニューヨークの特務総監だった。
就任して一か月になるころ、航空機がツインタワーに激突した。
彼は36時間働き続けて4時間眠り、40時間働いて6時間、さらに40時間働いて6時間眠った。
そして休みを一日とった。
私と同じバンに乗っていたアシスタントは早々に神経を病み、快復の兆しも見えなかった。
出会った救世軍の人の多くが、フロリダから来ていた。
満杯の水筒や救援物資を積んだトラックが用意され、マンハッタンのビルが崩落したときに、その全車両がニューヨークに向かった。
クルー・ディレクターが言った。
「本当のことを言うと、あなたもわかると思いますが、気の荒い人たちを相手にするものと考えていました。
でも来てみると、みんな笑顔でありがとうと言ってくれました。」
私は救世軍の快活な強靭さに感服した。
この人たちは陰気な場所で働き、その最前線で奉仕している。
長い年月をかけて、彼らには内なる強さが育っていたのだ。
それは、規律、コミュニティー、そして何よりもだれに仕えているかという明確なビジョンに基づく強さだった。
救世軍には階級による命令系統があるのだろうが、それぞれが神おひとりのために仕えているという意識をもっている。
ある人によると、救世軍の人は、最後に神から表彰されるために仕えているということだ。
「よくやった、おまえは忠実な良きしもべだ」と。
God Bless You!!
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