2023年8月7日(月)

2023年8月7日(月)


『恥ずべき過去』

私は人種差別主義者として成長した。
米国南部が完璧に合法的なかたちでアパルトヘイトを実践していたころをよく覚えている。

アトランタ市街の店には、白人男性用、白人女性用、有色人種用と、三つのトイレがあった。
ガソリンスタンドには、白人用と有色人種用と、二台の水飲み器があった。

モーテルやレストランを利用できたのは白人の常連客だけだったので、公民権法がそうした差別を不法としたとき、多くの店主が店をたたんだ。

後にジョージア州知事に選ばれたレスター・マドックスも、公民権法に抗議するレストラン店主だった。
フライドチキンの店を閉じた後、自由の死を嘆く記念館を開き、権利宣言の写しを、黒布をかけた棺に安置して、呼び物とした。

食いつなぐために、パパ、ママ、子どもと三つのサイズの、こん棒や斧の柄を販売した。
それは黒人の公民権運動活動家たちを殴るために使われた、こん棒のレプリカだった。

私も新聞配達で稼いだお金でそうした斧の柄を一本買った。
レスター・マドックスは私の教会に来ることがあり(彼の妹が教会員だった)、私はその教会で、人種差別主義の歪曲された神学的基礎を学んだ。

1960年代に、教会の執事会が監視部隊を動員し、日曜日に彼らが順番に入り口を見張り、黒人の「トラブルメーカー」が入り込まないようにした。

議会が公民権法を通過させると、私たちの教会は白人の安息所となる私立学校を創設し、黒人の生徒はいっさい入学させなかった。

その幼稚園が黒人の聖書学教授の娘の入園を拒否すると、数人の「リベラルな」教会員がこれに抗議して教会から出て行った。

一年後、教会の役員会は、カーヴァー聖書学校の学生が教会員となることを拒否した。
彼はトニー・エバンスといい、後に優秀な牧師、説教者になった。

私たちはマーティン・ルーサー・キング・ジュニアを「マーティン・ルシファー・クーン」〔訳注=マーティン・サタン・黒人の意〕と呼んでいた。

キングのことを、ばりばりの共産主義者で、牧師をきどっているだけのマルキストの工作員と呼んでいた。
ずっと後になって、やっと私はこの男性の道徳的な強靭さを理解する。
彼はおそらく他のだれよりも、南部を露骨な人種戦争から守ったのだ。

God Bless You!!


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