2023年6月15日(木)

2023年6月15日(木)


『前触れの響き』

C・S・ルイスから健全な生活様式を学んだ。
ルイスは北欧の神話や自然、ワーグナーの音楽等、様々な喜びを通して、もう一つの世界の現実性に気がついた。

彼は私たちの憧憬の中に、噂だけでなく、もう一つの世界の「前触れの響き」を感じ取った。
きらめく美しさや、痛むような優美さや疼きは、「物自体ではないからです。
それは、わたしたちが見出すことのなかった花の香りであり、耳にすることのなかった楽の音の谺であり、一度も訪れたことなどない国からのたよりなのです」。

私は、地上で見逃しているかもしれない手がかりを得るために、花の香りを嗅いだり、調べに耳を傾けたりする必要があることを悟った。

人生を、自然的と超自然的、あるいは霊的と霊的でないものとに分けることから方向転換し、両者を組み合わせる方法、神が意図された(今では神の意図を前よりいっそう信じているのだが)一致をもたらす方法を探すことに注意を向けるようになった。

私はどんなことに喜びを感じるだろう。
野生には不思議なスリルを感じる。
雷雲が湧き立ち、近くで稲妻が炸裂する中を、安全な樹木限界線を目指して、滑りやすい山の岩肌を駆け下りる。

山道でグリズリーベアと鉢合わせし、選択肢は熊の手中にあるのだから、自分の決断は何の意味もないと知らされる。
何を食べ、嗅ぎ、聞いているのか見当もつかない異国の文化に触れる。

自国で味わう楽しみもある。
本格的なコーヒー、高脂肪アイスクリーム、果樹園で採れた桃やブルーベリー。

田舎暮らしをしている今だからこそ恋しく思う、都会の文化的な催し物、幾日も心に残る外国映画、洗練された音楽、芝居。

私はもう一つの世界を示すしるし、創造主の性質を示す輝かしい手がかりとして、自分自身の内にある憧憬に耳を傾けるようになった。

自然界は霊的なものではなく、神は喜びには反対だ———どういうわけか、そんな間違った判断を下していた。
しかし、物質を発明したのはほかならぬ神である。

喜びを感じる肉体のあらゆる感覚器官も例外ではない。
自然と超自然は二つの別々の世界ではなく、一つの現実の異なった表現なのだ。

God Bless You!!


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