2023年1月4日(水)

2023年1月4日(水)


『神は近くに来られた』

イエスはどのような変化をもたらしたのか。
神にとっても私たちにとっても、イエスはそれまで存在しなかった親密さをもたらされたのだ。

旧約の時代、イスラエル人は神聖な契約の箱に触れると、倒れて死んだ。
だが、肉体をもった神の御子イエスに触れた人々は、病を癒された。

神の名を口にすることも、文字に書くことすら避けていたユダヤ人に、イエスは神の新しい呼び方を教えられた。
アバ、もしくは「お父ちゃん」だ。

イエスによって、神は近くに来られた。

アウグスティヌスの「告白」には、この親密さが彼に与えた影響が描かれている。
アウグスティヌスはギリシア哲学から、完全で永遠不滅の神について学んだが、自分のような性欲過剰で修業の足りない人間が、そのような神とどう関われるのかがわからなかった。

当時の様々な異教も調べたが、どれにも満足できなかった。
そして、ついに普通の人間と完全な神との架け橋である、福音書のイエスに出会ったのである。

ヘブル人への手紙は、神と人とのこの驚くほどの親密さの進歩を取り上げている。
まず旧約の時代、神に近づくために何が要求されたかを詳しく説明している。

年に一度だけ、贖いの日——ヨーム・キップール——に、大祭司だけが至聖所に入ることができた。
その儀式には、きよめの洗い、特別な衣、五種類の動物の犠牲を献げることが含まれていた。

それでも大祭司は恐れを抱きながら至聖所に入った。
長い衣には鈴、足首には縄をつけたが、それは彼が死んだら鈴の音が鳴りやみ、他の祭司が遺体を引き出すためである。

ヘブル人への手紙は、それと鮮やかな対照を描いている。
私たちは今や恐れずに、「恵みの御座に近づく」ことができる。

大胆に至聖所に入る———ユダヤ人の読者にとって、これほどの衝撃はなかっただろう。

しかし、イエスが死んだとき、神殿内部の厚い幕が文字どおり上から下まで二つに裂け、至聖所を遮るものがなくなった。
それゆえ、「神に近づこう」とヘブル人への手紙は結論している。

イエスは、神への失望という問題に、少なくともこのようにしてくださっている。
イエスのおかげで、私たちは神のところへ直接行くことができるのだ、と。

私たちに人間の仲保者は必要ない。
神ご自身が仲保者となってくださったのだから。

God Bless You!!


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