2023年1月2日(月)

2023年1月2日(月)


『ロゼッタ石』

神の視点を、少し離れたところから考えてみよう。
時間と空間の拘束を受けない霊である神は、ときおり燃える柴や火の柱等の物体の助けを借りて、ご自分の存在をこの地球上に明らかにされた。

神はいつも物質を用いてメッセージをお伝えになった。
ところがイエスの誕生は、それまでにない新しい出来事であった。

神がこの星の生きものの一つになられたのだ。
それは文字どおり前代未聞の事件だった。

宇宙を満たす神が急激に縮んで、大工の子どもとなり、他の幼児と同じように歩いたり、話したり、着替えたりすることを一つ一つ学んでいった。

受肉のとき、御子は意図的に自らに「ハンデ」を負わせられた。

全知である代わりにアラム語の音素を逐一学ぶ脳をもち、偏在する代わりに二本の足で歩いたり、ときにはロバに乗ったりし、全能である代わりに、のこぎりを使うには十分であっても、自分の身を守るにはあまりにひ弱な腕をもった。

一千億の銀河を一度に見渡す代わりに、ナザレの狭い裏道やユダヤの荒野の岩の重なりや、エルサレムのごった返す通りをご覧になった。

イエスのおかげで、私たちは神が親密さを求めておられることを疑う必要がなくなった。

神は本当に私たちと親密な交わりをもちたがっておられるのだろうか。
その疑問に答えるために、イエスは天国を出て来られた。
イエスは自ら神と人間、目に見える世界と目に見えない世界との間に絆を再建されたのである。

キリストにおける神の啓示を、H・リチャード・ニーバーはロゼッタ石にたとえた。
これは見事なアナロジーである。

ロゼッタ石が発見されるまで、学者たちはエジプトの象形文字の意味について推測するだけだった。
しかし、その記念すべき日に、同一の文面が三つの異なる言語で記されている黒っぽい石が発見されたのである。

並んで書かれている翻訳を比べることで、象形文字を解読し、それまで霧の中だけの理解にとどまっていた世界が今やはっきりと見えるようになった。

ニーバーは、私たちはイエスのおかげで「自分たちの信仰を再建できる」と言う。

私たちはイエスを信頼するので、神を信頼することができる。
神を疑ったり神は理解できない、知ることができないと思ったりするときには、信仰のロゼッタ石であるイエスに目をしっかり向けることが最良の治療法だ。

God Bless You!!


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