2023年8月5日(土)

2023年8月5日(土)


『旅先で聞こえてきたこと』

昨秋、町から町へスーツケースを追いかけながら英国と米国を旅し、祈りについて書いた新刊書を紹介して回った。

その途中、教会を見渡してきた。
英国のクリスチャンは米国のクリスチャンよりも信仰に対して真剣であるように見える。
英国の聴衆は、語られる内容に熱心に耳を傾け、米国では娯楽をまとった説教の受けがよい。

CNNによれば、クリスチャン、とりわけ福音派の人たちは、政治家が巧みに取り込んでいる組織票となる。
しかし私は、それとは全く異なる数多くの福音派の人たちと出会ってきた。

ペンシルベニアのホームレスや、ニュージャージーのスラムにいる中途退学者たち、ハーバードのアジアからの留学生、シリコンバレーの経営者たちのために献身的に働いている。

開発途上国に赴任する宣教団は言うまでもない。

世界は苦痛に満ちている。
教会は欠点や失敗も多いが、傷をもってくる場所、そして破壊や戦いがあるときに意味を探す場を提供している。

ある老人が足をひきずって歩きながらつぶやいた。
「神は私にパーキンソン病をお与えになった。
私の祈りを神が聞いておられるか、どうしてわかるだろう。」

ある女性は、19歳の娘が夫から虐待を受けていたときに、絶望のうちに祈ったと語った。
自殺の話、先天性欠損症の話、トラックに轢かれた子どもの話、レイプされた若者の話も聞いた。

按手礼を受けて牧師となったある女性は、一歳半の息子を亡くしてから祈れなかった暗い時期の話をしてくれた。
彼女はある日こう叫んだ。

「神様、このまま死にたくありません!
あなたとのコミュニケーションが断ち切られたままで!」

それでも再び祈ることができるようになるまで半年以上かかったという。

ある集会で、20歳の若者がマイクのところまでやって来て、私に向かって「山をも動かす信仰という聖書の約束を、あなたは文字どおりに受け取っていませんね」と言った。

「私にはそうした子どものような信仰がもっと必要ですね。
でも苦しんでいる人たちに、『あなたの信仰は不十分です』などと言って傷つけることもできません」と言葉を返した。

苦しみの中にある人たちから、人生は解決すべき問題ではなく、生きていくうえでの神秘であることを学んでいる。

祈りが提供するのは、確かな保証ではなく、その神秘をひとりで生き抜く必要はない、という約束なのだ。

God Bless You!!


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