2023年8月12日(土)
『下降する屈服』
「自分のいのちを救おうと努める者はそれを失い、それを失う者はいのちを保ちます」。
イエスのこの言葉は、福音書の中で六回繰り返されている。
イエスご自身の人生がこの原理を立証している。
イエスは公生涯に入るや、喪失を経験されたからだ。
群衆はますます要求をつのらせながら彼についてまわった。
敵対者たちが出現した。
最終的にイエスは自らのいのちを失った。
クレルヴォーのベルナルドゥスは霊の成長の四段階を述べている。
1・自分のために自分を愛する。
2・ 神が私たちにしてくださることを考え、自分のために神を愛する。
3・ 自己中心的でなく、神のために神を愛する。
4・ 私たちに対する神の大きな愛に気づいて、神のために自分を愛する。
私はこれにもう一つ加えよう。
神のために他者を愛するという、霊的に成熟した親の段階だ。
クリスチャンは、その犠牲愛によって、世界に多大な影響を与えている。
この愛は、世界を真に変えるのに最も効果的な手段だ。
親は病気の子どものために一晩中起きていたり、学費を支払うために仕事をかけ持ちしたり、自分の願いを犠牲にしたりして、愛を表現する。
そしてイエスに従う親たちもみな、同様のパターンを学ぶ。
神の国は愛ゆえに自らを放棄する。
それこそ神が、私たちのためにしてくださったことであるからだ。
イエスは自己愛をけなすようなことはなさらなかった。
自分自身のようにあなたの隣人を愛するように、とお命じになった。
最高の自己実現はナルシシズムでなく、他者に奉仕する結果として生じることを示されたのだ。
私たちが自分を成長させたり、「実現」したりするのは、恵まれていない人たちとそれらの贈り物を分かち合うためだ。
「自分を発見する」ために荒野に向かったり瞑想を始めたりする大学生がいる。
イエスは、内側を見つめるのでなく外側に目を凝らすことによって、内省ではなく愛の行為を通して、人は自己を発見すると示唆しておられる。
「自分のいのちを……失う者はいのちを保ちます」と。
このイエスの預言は最後に真実であることがわかる。
下降する屈服は上昇に通じるからだ。
God Bless You!!
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