2023年10月1日(日)
『獄中の聴衆』
2006年の南アフリカツアーでは、どの集会でも、恵みと和解を具現化しているヨアンナの話をした。
ケープタウンに行ったとき、ヨアンナから彼女の働くポルスモア刑務所に招かれた。
地下トンネルでつながる五つの刑務所に、驚くことに計八千人という、本来の収容人数の三倍の囚人が押し込められていた。
数百人の男がひしめくジムのような一室で、ヨアンナが礼拝を行った。
存在感が際立っていた。
一人ずつ囚人の名前を呼んで挨拶していたが、受刑者たちからも看守たちからも等しく尊敬されているようだった。
囚人たちはほぼ毎日、一時間だけ独房の外に出ることが許されるので、一息つける教会の礼拝を喜んでいるという。
数百人の男の力強い歌声はとても忘れられそうにない。
「もうすぐ私たちは王にまみえる……もう泣くことはない……もう死ぬこともない……。」
礼拝の後、刑務所で「クリスチャンの監房」と呼ばれている三つの監房の一つを訪ねた。
わが家の居間ほどの大きさの部屋に四十九人が寝起きしている。
作りつけの三段ベッドもあるが、床の上のつなぎ合わせたマットの上で寝ている人もいる。
「トイレ」はビニールのごみ袋で、四十九人全員がこれを使用し、日に一度空けられる。
想像を絶する強烈な臭気だった。
そこで受刑者たちの話を聞いた。
「俺は殺人罪で終身刑プラス三十八年の刑に服している。
俺はレイプ犯だ。
俺は妻を殺した。」
神がいかに人生を変えてくださったか、刑務所から二度と出られなくても、どのように神のために生きようとしているか、一人ひとりが話してくれた。
ヨアンナと夫のジュリアンは正義の回復プログラムを実践している。
囚人たちに寄り添い、告白と悔い改めの段階を経て、罪の償いをするよう目指している。
私たちはいくつか歌を歌ってから、ケープタウンの驚くほど新鮮な空気と美しい街中に戻った。
忘れられない情景がある。
囚人たちの監房は、卑猥な絵や落書きではなく、賛美歌やプレイズコーラスの歌詞で飾られていた。
何よりも胸を打たれたのは、レストランでヨアンナに聞いた言葉で言えば、「確かに主はここにおられる」ということだった。
God Bless You!!
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