2023年1月5日(木)

2023年1月5日(木)


『プロザック(抗うつ剤)を飲んでいるようなイエス

性格テストをしたら、イエスはどんな結果が出るのだろうか。

福音書から浮かび上がるイエスの性格は、私が若いときに抱いていたイエスのイメージと大きく異なっている。
今にして思えば、少し前のハリウッド映画に出てくるイエスのイメージだったのだ。

ハリウッド映画のイエスは感情的にならず、淡々とせりふを口にしている。
当惑しているエキストラたちの中で、一人落ち着いた人物として生きている。

抑えた口調ながらきっぱりと知恵を授ける。
要するに、プロザックを飲んでいるようなイエスなのだ。

ところがそのイメージとは対照的に、福音書が描くのは非常にカリスマ性のある男だ。
人々が心を奪われ、三日間も食べ物なしに座って、その話を聞き続けようとしたのだ。
イエスは興奮しやすく、感情に駆られ、「深くあわれまれた」りするようだ。

福音書は、感情に動かされたイエスの反応を数多く記している。
ツァラアトを患う人に同情し、弟子たちの成功を大喜びし、心の冷たい律法主義者たちに怒りを炸裂させ、みことばを受け入れようとしない町を深く嘆き、ゲッセマネの園や十字架上で苦悩に満ちた叫び声をあげた。

「自らの感情を知って」、典型的な男らしさを打ち破らせようとする男性解放運動の退修会に出席したことがある。

真の親密さを経験しようと努めている他の参加者たちの話を聞きながら、イエスが、19世紀を経ても大概の男性が手にしそこなっている理想を実際に生きていたことに気づいた。

イエスは弟子たちの前で、少なくとも三度、涙を流している。
恐れを隠さず、ためらいも見せずに助けを求めた。

「わたしは悲しみのあまり死ぬほどです。
ここにいて、私と一緒に目を覚ましていなさい」。

イエスはゲツセマネで弟子たちにこう言った。
今日、これほど弱さをあらわにする強い指導者がどれほどいるだろう。

イエスは出会った人々とすぐに親しくなった。
井戸端の女性であれ、園に来た宗教指導者であれ、湖のほとりの漁師であれ、イエスはすぐさま問題の核心に切り込んだ。
すると人々はすぐにイエスに心の深奥にあった秘密を打ち明けた。

イエスは人々の深い飢え渇きを引き出し、人々はその彼の衣に触れようとして集まったのだ。

God Bless You!!


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