4月12日(日)の手紙



『兄はおこって家にはいろうとしなかったので、父が出てきてなだめると』ルカによる福音書15章28節


罪を「肉の罪」と「霊の罪」とに分ける神学者がいる。
つまり、肉体的な欲に原因がある罪と、心や態度に原因がある罪があるという事だ。

ルカによる福音書の放蕩息子の話に登場する兄の態度は、後者の例になるだろう。

私達は、放蕩して戻って来た弟を兄より悪いと決めつけがちだけれど、注目したいのは、物語の終わりで、弟は家に戻り赦されて喜び一杯なのに、兄は外にいて家に入ろうとしなかった事だ。

ずっと家にいた兄は、物語の単なる背景ではなく、重要な登場人物だ。
なぜなら、彼は、私達に自分の心の状態を考えさせる。
というのは、ひねくれた態度は、口にできない苦悩を作り出すからだ。

不満や嫉妬、恨みや押し殺した怒り、過剰な自己防衛意識、気難しさ、感謝の欠如などは、結婚生活を不幸にし、子ども達を委縮させ、友達を遠ざけ、自分の周りの人達の人生を惨めにしてしまう。

私達は、自分の良くない態度を正当化して、偽善者になりやすい者だ。
だから、そうならないように、心を守らなくてはいけない。
不満や嫉妬などが沸き起こってきたら、素直にそれを告白して、神様にその気持ちを取り除いていただき、赦していただく必要がある。

他の人が喜びに満たされているのに、自分の悪い態度によって、その喜びをいただき損ねないように気をつけよう。
憤りは人を見て起こり、安らぎは神様を見て起こるものだから。

God Bless You!!


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