2023年5月9日(火)

2023年5月9日(火)


『恐れの武装解除』

私は長年、宇宙の執行者のような、厳しく批判的な神のイメージという、「一見」巨大な恐怖のもとで苦しんできた。

そのような神に、だれが祈りたいと思うだろう。
そのような恐ろしいパートナーに、どうして親密な関係が求められるだろう。

恵みを経験して、信頼できるガイドに出会って、そして何よりイエスを知るようになって、私はあまり身構えなくなった。

ファンダメンタリストから回復しつつある者にとって、福音が真実、愛である神からの良き知らせであると信じるには非常に勇気が必要だ。

この最も根本的で、しかも稀にしか理解されない信仰の事実を信じるガイドを注意深く探していた。

私は十年間、ポール・ブランド博士に師事した。
博士は、ハンセン病を患う下層カーストのヒンドゥー教徒という、この星に生きる最下層の人々に、癒しと恵みを与えた。

ときどき二人で祈ったが、いつも博士の素朴な信仰に驚嘆した。
とても理解できないような条件で、お粗末と言えるほどの賃金で働くときでさえ、感謝の思いを示した。

博士は恐れでなく期待をもって老いに向かった。
最期のときも、死を本当の帰宅として、中断ではなく頂点ととらえた。

ヘンリ・ナウエンも信頼できるガイドだったが、彼は、神の真のイメージは恐れを煽り立てるのでなく、むしろ恐れを静めるものであると証明してくれた。

ナウエンは心の中に恐れを抱いていても、神のご性格に信頼を置いた。
「人は恐れから逃げ出すのでなく、恐れの中を突き進み、恐れの中で立ち上がり、恐れに面と向かいます……。
だから私は祈り方を知らないまま祈っています。」

使徒パウロの高揚した祈りの多くが、地下牢で書かれた獄中からの手紙に書かれていることに驚嘆する。
パウロにとって祈りは、現在置かれている状況の恐怖を克服し、神の優しい配慮に徹底的に信頼する方法だった。

1960年代の牧師や公民権運動活動家たちも、やはり獄中で声に出して祈り、賛美歌を歌った。
懐疑主義者ならそうした祈りは、最悪の種類の現実否認だと思うだろう。
信仰者はそれを、そのときの状況を超越し、恐怖を武装解除する、現実への信仰と考える。

God Bless You!!


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