2023年2月27日(月)

2023年2月27日(月)


『恵みのめまい』

〔2月26日の続き〕
私は心から神に感謝している——そう、神に感謝している——CTスキャンの結果は、願いを大きく上回るほど良いものだった。
動脈からの出血はなかった。

妻の到着から一時間足らずで退院となった。
今後12週間、頭を固定しておくための固いギプスを首に付けられた。

数か月の治療を経て骨折は癒え、問題はいくらかの痛みと脊椎のわずかなずれだけとなった。
しばらくして脊椎を固定する手術を受ける必要があるかもしれないが、ほぼ普通の生活を取り戻した。

いま振り返ってみると、良い結果をもたらした多くの偶然の積み重ねがあった。
それは神の起こされたことなのだろうか。

日曜日の早朝に、あの道を救急救命士の訓練を受けたモルモン教徒の夫婦が通った。
経験豊富なX線技師が、普段の週末は非番なのに、病休の同僚に代わって詰めていた。
エリート医大の花形卒業生だった救急医が、コロラドの小さな町で働いていた。

そして何より怪我そのものが重傷ではあっても、命に別条がないもので、身体の麻痺も起きなかった。

ボディーボードに縛り付けられて救急車で救急室に運ばれた、あの長い一日は、特別の贈り物だったと思い返している。

私たちはみな死に直面する。
癌のような長い変性疾患を通して直面する人もいれば、突然の事故に遭って死に直面する人もいる。

私はその中間を経験した。
生と死の中間に置かれた時間という窓、実際、数分もしくは数時間以内に死んでしまう可能性と、それでいて圧倒的に良い知らせ、もう一度与えられた生きるチャンスとの間に置かれていたのだ。

そのときの時間という窓や、その窓から見たものを忘れずにいたいと思っている。
事故に遭って数週間、私は「恵みの放心状態」のうちを歩き回った。
新しく洗われた目で、空を、木々を、草を、妻を、友人たちを見ていた。

打撃を受けた体が私の注意を引こうと新たな痛みをもたらしても、人生のひとコマひとコマに驚きがあり、感謝と喜びを新しく指し示す。

毎朝目覚めるたびに、ちょっとしたことに深い感謝の念を覚える。
木から木へ飛び回る鳥たち、自宅近くの岩や氷の周りを流れる小川のせせらぎ、指を動かせること、自分で着替えができること。

〔2月28日へ続く〕

God Bless You!!


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