2023年1月7日(土)

2023年1月7日(土)


『一文無しの美食家たち』

教会が手を差し伸べてこなかった人々の多さに驚き、マルセル・ルーセルは戦後のフランスの貧困と絶望の中、1949年に活動を開始した。

待っているだけの教会ではだめだ。
仕事場で困っている人々を積極的に探し求めなければならない、と考えた。
イエスは大工として、パウロは天幕張りとして仕えたのではなかったか。

ルーセルは結論した。
「刑務所やホテルなどどんな職場でも、私たちは、神との対話が再び行われるための力になることができます。」

そして若い女性たちに目的を絞って、ミッショナリー・ワーカーズで働く人々を募った。

当初、ミッショナリー・ワーカーズは工場で働き、祈りと学びの時にだけ集まった。
だが数年後、ルーセル神父は、ミッショナリー・ワーカーズが「世の光として輝く」レストランを思い描くようになった。

1960年、そのレストランの一号店ロー・ヴィヴがベルギーにオープンした。
それは成功し、ロー・ヴイヴは店舗を増やしていった。
私は1987年にペルーのリマを訪れた際、現地のアグア・ヴィーヴァ店で食事をした。

ミッショナリー・ワーカーズはブラザー・ローレンスの精神で料理を作り、給仕をし、床を磨き、礼拝をする。
すべては神の栄光のためだ。

その一方で現代的な工夫もしている。
高級料理を提供し、リマの貧しい人々に奉仕活動を行うための資金源としているのだ。

アグア・ヴィーヴァは、たちまちリマの裕福な権力者たちの人気を集めた。
レストランの霊的な意図を顧客に伝える従業員はごくわずかである。

メニューの表紙の見返しに、「イエス様は生きています!だから私たちは幸せです」と書かれている。

女性の店員たちは毎晩十時半になると、常連客のために聖歌を歌う。
こうした従業員たちばかりでなく、仕事そのものが証しになっているべきだ、とシスター・マリーは言う。

「私たちがどのような祈りの生活を送っているか、聞かないでください。
こちらでお出しする食事を見てください。お皿は清潔で、料理が美しく盛られていますか。
給仕は心のこもったおもてなしをしていますか。こちらで静けさを味わっていますか。
そうであれば、私たちは神様に仕えているのです。」

その日の夜遅く、高級料理の出されていたお洒落な部屋に、リマのスラムに暮らす母親たちが大勢集まり、基本的な保健衛生、子育て、肉体と霊の健康に関する授業を受けていた。

レストランの仕事がないときは、従業員すべてが貧しい人々に奉仕し、レストランの収益を基金とする社会計画を実行するのだ。

God Bless You!!


a:20 t:1 y:0