2022年4月19日(火)
『ヨアブはアブサロムにはつかなかったが、アドニヤについていたのである。」列王記第一2章28節
ヨアブは、人生最大の試練に耐えた。
野心満々で魅力にあふれたアブサロムにつくことをせず、あくまでダビデに忠誠を尽くそうとしたのである。
ところが、晩年になると、あの臆病なアドニヤに付き従った。
「一人でも後戻りすると、だれでも後戻りしたい誘惑に駆られる」という事実をいつも想起する必要がある。
あなたは大変な危機を見事に乗り越えたところかもしれない。
しかし、「誘惑されることはまずありえない」ことに改めて用心するのは今である。
これまで勝利を収めてきた領域なら、つまずき倒れることはまずありえない、と考えるのは実に危険である。
私たちはついこう言いがちである。
「人生最大の危機を乗り越えたのだから、世的なことに戻る可能性はないに等しい」と。
誘惑がどこから来るか、勝手に予測を立ててはいけない。
本当に危険なのは、予想もしなかった誘惑だからである。
特筆すべき霊的な出来事の直後にこそ、取り立てて問題にしなかった小さなことがじわじわと効果を表すのである。
それは強力でもなければ、支配的でもないかもしれない。
しかし、あらかじめ注意していなければ、足をすくわれる。
あなたはこれまで、激しく強烈な試みの中でも、神に真実を貫いてきた。
今度は、表面からは見えない暗流に注意せよ。
病的なほどに内省せよ、ということでもなければ、恐怖を抱きながら将来を考えよ、ということでもない。
ただ、油断しないことである。
そして神の前にあって、記憶を研ぎ澄ましておくことである。
せっかくの長所も無防備のままでは、二倍の弱点である。
ありえないと思っていた誘惑が有効に働き、力が奪われるのはまさに長所と思っていたところだからである。
聖書の人物がつまずいたのは、弱さのゆえではなく、自分が強いと思っていたところであった。
「あなたがたは……神の御力によって守られている」
ここを除いて安全なところはどこにもない。
God Bless You!!
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