2020年5月14日(木)の手紙

2020年5月14日(木)


『わたしはイスラエルにとって露のようになる。彼はゆりのように花咲き、レバノン杉のように根を張る。』ホセア書14章5節


あなたは、年を経たこの地球がみずみずしいいのちのバプテスマを日々受けていることに気づいていただろうか。

毎晩、いのちを与える露が降りる。
その水分は、昼の間は海や湖や川から上昇し、神の研究室で化学変化をして、夜には地を生き返らせるために露となって戻ってくる。

それはあらゆる自然に、稀有な美しさとともに新たないのちを与え、花々や草木から放たれる甘くかぐわしい香りで大気を満たす。
清め、生気を回復させるその力は、ほかにはない驚くべきものだ。
露が地に降りるのは世界が眠りについている夜だけで、しかも晴れて穏やかな夜に限られる。

雲と風はどちらもその働きを妨げ、邪魔をする。
露は静かにやってきて、音もなく働く。
けれど、その及ぼす変化はめざましく、計り知れない。

文字どおり、大地に夜毎に新たないのちのパプテスマを授けているのだ。
それは大地に対する神のご計画である。
そしてまた、私たちの日々の生活に対する神のご計画でもある。

このことを、私はあなたに知ってほしいと願っている。

晴れた夜が明けた朝早くに外に出ると、大気も花も葉も、言い尽くせぬほどのみずみずしさで芳香を放っている。
そしてこう告げる神の声を耳にするとき、穏やかな畏怖の思いに心は静まる。

「わたしはイスラエルにとって露のようになる」。

この一文は、これが書かれたホセア書のクライマックスにあたるものだ。
神はホセアを通して、イスラエルの民がその邪悪な指導者たちから離れて、再びご自分のもとに戻るように求めておられる。

東方の夜の、活力を与える深い露の力と自分たちがそれに依存していることをよく承知している民に対して、訴えるように「わたしはイスラエルにとって露のようになる」と言っておられるのである。

S・D・ゴードン


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