2018年6月23日(土)の手紙

2018年6月23日(土)


『愛は…、すべてをがまんし…。』コリント人への第一の手紙13章4節、7節


ここに語られる愛は、「防弾チョッキ」をつけています。
防弾という表現は、はるか30年戦争にまでさかのぼります。

当時、兵士たちはヴァレンシュタイン将軍を誇りにして言いました。
「将軍は防弾(=不死身)だ。
どんな鉄砲の弾も彼を殺せない。
ついこの間も小銃の弾が当たったが、上着のちりを払ったにすぎない。
怪我ひとつしなかった」。

もちろん、それは事実ではありません。
が、この話はきょうのみことばの意味を説明するのに役立ちます。

イエスを信じる者たちの愛は不死身であり、いかなるものによっても殺されず、震われることはないのです。

使徒パウロがここで語ることは、世が一般に「愛」ということばで表すものとはまるで違います。
私たちの生まれながらの愛、人間的な同情は、非常にもろいものです。
ほんの小さな失望や、ほんのささいなことばで、愛はたちまちに台なしになります。

私たちの生まれながらの愛は、不死身ではないのです。
それは、人生の戦場で早晩あえなく死に果てるものです。

しかし使徒パウロは、信じる者の内に聖霊が生じさせてくださる働きを語ります。
そして、その文脈の中で、聖霊の最も麗しい実は愛であると言うのです。

イエスの血によって聖められた人の心に、神はこのような愛を生み出してくださいます。
そしてこの愛は不死身です。

初代エルサレム教会の最初の殉教者ステパノを思い起こさなければなりません。
人々は彼を城門の外に引っぱり出して石打ちにしたのです。
なんと恐ろしい時であったことでしょうか。

憎しみがこのイエス・キリストの証人を取り囲みました。
が、殺人者たちに対するステパノの愛は不死身でした。
彼が最後に口にしたことば…、それは、彼らのための祈りだったのです。

主よ。
聖霊によって私たちを、正しく愛する者にしてください。アーメン

God Bless You!!


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