2018年6月10日(日)の手紙

2018年6月10日(日)


『愛は寛容であり、愛は親切です。』コリント人への第一の手紙13章4節


十八世紀後半、多くの偉大な頭脳が生まれた実り多いこの時代に、ひとりの男爵がいました。
彼アドルフ・クニッゲは「人とのつきあいについて」と題する本を公にしました。

今日でも多くの人々がこの本を引用します。
そのほとんどの人がこれを行儀作法の簡単な手引き書だと思い込んでいます。
なんという大きな間違いでしょうか。

賢明な男爵は、人々との正しい交際を、ひとつの確かな芸術であると心得ていました。
よく研究し習熟すべき芸術である、というのです。

そこで彼は、「さまざまな気性・気質・情緒・感情とのつきあいについて」と題する章をもうけました。
また、「金持ちとのつきあい」などということも語ります。
とりわけ彼に難しく思われたのは「聖職者とのつきあい」でした。

人との交わりがむずかしいという点では、聖書も男爵も同意見ですが、その次に男爵は「理性と経験から我々は学ばなければならない」と言います。

聖書はもちろんそこで対立します。
私たちの悪い心は「理性と経験」よりも遥かに手強いものだ、と聖書は言うのです。

そうです。
そして聖書によれば、全く新しい力、すなわち、神からの力に満たされないかぎ
り、私たちが人との交わりを全うすることはないのです。

聖書は聖霊をたたえます。
聖霊の実、それが愛だからです。

なるほど人には、聖霊は見えません。
が、人間のうちに生まれる聖霊の働きを、つぶさに見ることはできます。
聖霊がおられるところでは、人はまさしく愛し合います。

「愛は覚容であり、愛は親切です」。
人との正しい良い交わりを持つために、これほど必要な条件はありません。

主よ。
人と交わるために、私にもそのような知恵をお与えください。アーメン

God Bless You!!


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