2018年12月14日(金)の手紙

2018年12月14日(金)


『見よ。あなたの王があなたのところに来られる。』マタイによる福音書21章5節


願わくは私たちが、王を見逃すことがありませんよう。

かつて私はノルウェーの首都オスロで愚かな失敗をしてしまいました。
王宮のほうへ散歩に出かけると、折しも将校が走り回り、兵士が整列するところでした。

なんでも王さまが着飾って議会の開会式にお出ましだということで、若い人たちが物珍しげにたむろしていました。
私はしめたと思いました。
「ひとつ、間近に王さまを見ようではないか」。

突然、若者たちが駆け出しました。
私もあとを追いました。
すると彼らは、塗りたくり飾りたてた一人の女性の回りに押しかけたのでした。

見ると女性は面倒くさそうにサインをしています。
「あれはだれですか」
「有名な映画女優のだれそれですよ」。

三十年前には有名で、今ではすっかり忘れられた女優でした。
私はあわてて引き返しました。
王さまを見たいと思って。

ところが、驚いたことに王さまは出発したあとでした。
私は王を見逃してしまったのです。

さて、きょうのみことばは語ります。
「見よ。あなたの王がお見えになる。
見逃すな、決して。
王はあなたのところにおいでになる」。

これは地上の王ではなく、天地の王について語っているのです。
彼は、私たちが思いつく以上のことを私たちにしてくださいました。
ご自分のいのちを私たちにお与えになったのです。

彼は王であり、そのおいでは、すべての罪から良心を解放し、そのほかありとあらゆるものを私たちに与えるためでした。
いのち、喜び、神との平和、永遠の救い、そのほかありとあらゆるものを私たちに与えるためでした。

王がおいでになる。
けれども、私がオスロで経験したことはいつでもすぐに起こります。
私たちを誘惑するものがたくさんあるからです。
それゆえ「見よ」と言われるのです。

さあ、目を見開いて、注意して。
この方を見逃すことがありませんように。

主よ。大切なものをはっきりと悟れるよう、私たちの目を覚ましてください。アーメン

God Bless You!!


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