2018年12月13日(木)の手紙

2018年12月13日(木)


『これは、預言者を通して言われた事が成就するために起こったのである。「…『見よ。あなたの王があなたのところに来られる。』』マタイによる福音書21章4節~5節


「あなたの王が来られる」。
これはまさしく「アドベント」の知らせです。
しかし私たちがこの知らせを本気で受け取るならば、待降節の時期は私たちを困らせることでしょう。

すでに神の御子は人間の世界に来られたし、十字架の上で「すべては完了した」と叫ばれました。
それから主は御父の栄光のみもとに帰って行かれたのです。

今やこれらのすべては信仰をもって受け入れることができ、私たちの全生涯を、この救いの事実の確かな土台の上に、築くこともできます。

それであるならば、「あなたの王がおいでになる」という来臨の告知は、この上、何を語るというのでしょうか。
アドベントの季節は、ただ単に、信仰の父祖たちが救い主の到来を待った過去の時代を、鏡に映すように再現するだけのことであって、それ以上の意味はないのではありませんか。

いいえ。私たちに毎年「あなたの王がおいでになる」と告知される事実それ自体が、福音がいかに力強いかを私たちに示しているのです。

福音は人を動かすいのちです。
いちど確かにこの世に来られたように、主は確かに絶えず来られる方です。

主は、世を襲撃して動揺を与える方です。
主は、飢え渇いて救いを待つ心に来られます。
主は、信じる人々の生涯に絶えず新たに介入なさいます。

ですから、待降節は主イエス・キリストの、力に満ちたいのちを示すのです。
常に新たに、常に繰り返し、この世界と、信じる者の群れとを、恐れさせ、かつ喜ばせるのは、この叫びの告知です。

「見よ。あなたの王がお見えになる」。

主よ。あなたの御国こそ、最もいのちに満ちたものであることを、喜び感謝いたします。アーメン

God Bless You!!


a:114 t:1 y:0