2012年3月4日(日)

2012年3月4日(日)


『食卓につく人と給仕する者と、どちらが偉いのか。食卓につく人の方ではないか。しかし、わたしはあなたがたの中で、給仕をする者のようにしている』ルカによる福音書22章27節


イエス様の時代には、足を洗う事は雇い人の仕事で、それも一番下っ端の役目と決まっていた。
どの社会にも序列があって、家庭の召使いの社会でも例外ではなかった。
階層制のはしごの最下段にいる召使いが、手ぬぐいとたらいを用意してひざまずく事になっていた。

だけど、その時、手ぬぐいとたらいをもって膝をついていたのは、主の主、王の王だ。
星を造ったその手で、弟子達の足の汚れを洗い落とし、山々を造ったその指が、弟子達の足の指を優しくさすっている。

すべての国の民が、いつの日にか膝まずいて伏し拝すべきお方が、今、弟子達の前に膝をついておられる。

ご自分の死を、数時間後にひかえて、イエス様の心を占めている事はただひとつ。
どんなに彼らを愛しているのかを、弟子達に知って欲しかった。
人は、死の直前には、本当にしたかった事、またやり残した事をするものだ。
イエス様は、最後の最後まで、弟子達を愛したかったのだ。

弟子達が、座っている。
ペテロやヨハネやユダの姿もある。
その横に、最も足の汚れた私達が座っている。
そして、主の手が私達の足に触れる時、私達はきよめられていく。
主は、足の汚れを拭う以上に、私達の心の疑いを拭い去ろうとしておられるのだ。

God Bless You!!


a:394 t:2 y:0