2020年12月13日(日)
『それは……私たちが信仰によって約束の御霊を受けるようになるためでした。』ガラテヤ人への手紙3章14節
キリストのたましいへの呼びかけは四つの要素からなっている。
わたしのもとに来て、わたしから学び、わたしについて来て、わたしにとどまりなさい。
すなわち、贖い主であるわたしのもとに来て、教師であるわたしから学び、主人であるわたしについて来て、いのちであるわたしにとどまりなさいということである。
私たちに求められていることは、新約聖書で信仰として知られている包括的な唯一のたましいの態度なのだ。
信頼して自己を明け渡しゆだねる態度と応答こそ、神に向かう人のたましいにとって欠くことのできない重要な態度と応答である。
誠実な人間なら誰もが、神から離れて孤立していては真の生活を実現するのは不可能だ、ということを知りすぎるほど知っている。
神に対する人の応答としての信仰は、霊的な無力さと希望のなさに永久に終止符を打つ。
信仰はキリストにある神との新たな関係にその人を導き、光といのちとを与える聖霊の訪れに扉を開く。
信仰によって、必要な力と充足と安心とが神とのふれあいを通してたましいに与えられるのである。
信仰は、恵みにあふれたふれあいと前向きな動機、満ち足りた経験と霊的な力という新たな世界へとたましいを導く。
そして信頼する姿勢がとられた瞬間から、聖霊はそのたましいに対してイエス・キリストを明らかにする働きを始めるのだ。
聖霊はその人の心の中に、過去の重荷から救われ赦されているという確信をもたらし、聖なる生活という贈り物をたましいに与える。
そして、この人生において決して完成することのない働きを始めるのだが、その働きとは、私たちのいのちをキリストのいのちに似たものとし、私たちを福音の教えの際立って核心的な要素であるキリストに似たものとすることなのだ。
私たちの人格の隠れた奥底で、聖霊はその恵みに満ちたすばらしい働きをなさっている。
つまり人格を変え、理想を高め、希望を抱かせ、喜びを創り出し、完全な満足を与えてくださっているのだ。
そして私たちが信仰の態度を維持し、深めつづけていくことで、聖霊はご自分の働きを行うことができるようになり、私たちはその恵みをさらに受け取ることができるようになる。
信頼と自己放棄を行うたびに、私たちは主のいのちをかつてないほど多く受け取り、その間ずっと主の御霊によって、栄光から栄光へと主と同じかたちに姿を変えられていくのである。
W・H・グリフィス・トマス
a:55 t:1 y:0