2018年8月31日(金)の手紙

2018年8月31日(金)


『岩だぬきは強くない種族であるにもかかわらず、その巣を岩に設ける。』箴言30章26節


「すべて過ぎ行くものは比喩」。
ゲーテ『ファウスト』のことばです。

ソロモン王も同じことを考えていたのでしょう。
それゆえに彼には野の獣たちが霊的な事柄の象徴となったのです。

ある日、彼は人の近寄れない岩に住む岩だぬきを見つけました。
そして考えます。
「ああ私も永遠の岩の上、すなわち、主の上に、人生を打ち建てたいものだ」。

が、彼はまた、ここで独特な視点を披瀝します。
つまり私たちならば、「岩だぬきは強くない種族だ。
それゆえその巣を岩間に設ける」と言うところです。

が、ソロモンは「強くない種族であるにもかかわらず」と言うのです。

これはどういう意味でしょうか。
ソロモンはおそらく、こう言おうとしたのです。

この弱い動物には、立派な大きな岩は不釣合いである。
それは強いライオンや巨大な鷲にこそふさわしい。
が、それでも岩だぬきはあえてそこに住むのだ、と。

これは真のキリスト者の姿でもあります。
彼らは、自分たちが「善」に対していかに邪悪で弱い者であるかを知っています。
彼らは敵サタンに敗北した者です。
ですから、神の怒りと滅びを恐れます。

世の人々にはそれが滑稽と映るでしょう。
が、真のキリスト者とは弱い人たちなのです。
彼らは、強い岩、大いなる救い主にふさわしくない人々です。

ペテロとともに「主よ。私のような者から離れてください。
私は、罪深い人間ですから」と言うほかない人たちです。

が、「…にもかかわらず」彼らは、岩なるイエスの
にもかかわら
ず」彼らは、岩なるイエスの上に人生を築くのです。
他のどこに住むこともできず、弱さのあるまま、この岩に住み、「主は、私の光、私の救い。
だれを私は恐れよう」と賛美するのです。

主よ。
罪人や弱き者をみそばに住まわせてくださるあなたに、感謝いたします。アーメン

God Bless You!!


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