2018年1月24日(水)の手紙

2018年1月24日(水)


『ある百人隊長に重んじられているひとりのしもベが、病気で死にかけていた。』ルカによる福音書7章2節


力の限界を思い知った男。
それはつらい経験でした。

彼は強大なローマ帝国の軍人です。
占領軍の将校としての権力を握っていたのです。
多くの者が彼をうらやんだことでしょう。
力への願望はだれの心にも深く根ざすものです。

おそらくこの百人隊長も権力の味を愛したことでしょう。
このすぐあとで、彼は思わずそれを口にしています。
「私の下にも兵士たちがいまして… 『これをせよ』と言えば、そのとおりにいたします」。

けれどもまた同時に、「私も権威の下にある者です」というそのことばのうちに、権力の限界をそれとなく語る彼の気持ちをも垣間見ることができます。

さてしかし、彼は人間の力の及ぶ、恐るべき本当の限界にたどり着きました。
死が彼の家に到来するのです。
死。
その前には、いかなる力も終止符を打たなければなりません。

聖書を知る人は、人間の力の限界に触れる他の記事を思い浮かべることもできます。
ローマ人への手紙にはこう書いてあります。
「私は、自分でしたいと思う善を行わないで、かえって、したくない悪を行っています」。

聖書は私たちのあらゆる幻想を打ち砕きます。
そして死における私たちの限界、悪い心の無力さを暴露するのです。

非情なるこの認識を避けて通ることをやめましょう。
明確な自覚をもって、自分の限界を見つめましょう。
そうすれば私たちは、この百人隊長のように「天でも、地でも、いっさいの権威が与えられた」お方、すなわちイエスのもとへと導かれます。

主よ。
あなたは私たちを、死を越えていのちへ、罪の奴隷から神の子どもたちの自由へと、限界を越えて導くことがおできになります。アーメン

God Bless You!!


a:169 t:1 y:0